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「わぉ!」つうしん 2月号 ♪らくちゃんのひとこと♪ より

子どもの創作音楽劇団「わぉ!」の子どもたちに配布された「わぉ!つうしん」から、らくちゃんのひとこと♪のご紹介です。

発表会の台本づくりの様子がよく分かります。


豊中わぉ!箕面わぉ!
2017
年度、発表会の台本が出来上がりました。

今年も「やっと」完成いたしました。
ここ数年、子どもたちの考えたストーリーをまとめるのに、年々時間がかかっています。
それは、子どもたちの思いが、どんどん強くストーリーに注がれるようになっていっているからだろうなぁ、と思っています。


今年のお話づくりのテーマは、『未来学校』。
未来の学校ってどんなの?という話でまずは盛り上がり、
じゃあストーリーのはじまりはどうする?という話し合いで、多数決の結果、「現実の学校が未来の学校へ変わっていくのがいい」ということになりました。


未来の学校の話にどんどん色がついていく・・・と思いきや、ふと気づくと、話は未来の学校を背景に繰り広げられる、4年生の男の子『照夫』と彼の心を動かす女の子『紗希』の関係や、照夫と照夫の人生に大きな影響を与える二匹の猫の関係にスポットが。

毎年ストーリーが盛り上がってきたところで、「じゃあ今年のストーリーで、見に来てくださるお客さまに、みんなが伝えたいことは何なのか?」を話し合ってもらうのですが、子どもたちから出たのは、友情、愛情、やさしさ、たのしさ、おもしろさ。それぞれに理由も話してもらいましたが、友情や愛情を伝えたいと感じている子が多かったので、ストーリーもその二点がしっかりと伝わるよう完成させていきました。

 

12月~3月までのお話づくり・劇づくりは、毎年子どもたちが大きく成長する期間です。

特にお話づくりは子どもの想像力だけでなく、考える力、感じる力が育ちます。

ひとつのストーリーを大きな道に例えると、そこには何本もの小道がつながっています。

その小道一本一本を子どもたちは創り、大きな道に繋げていかなければなりません。

例えば、登場人物。ひとりひとりの性格や、年齢、容姿、言葉、名前。

またストーリーの中で起きる事に対しては、その背景や原因、理由。なぜそんなことになったのか、それが起こるきっかけは何だったのか?

など。

細かい部分を考えていかなければストーリーは進んでいきません。

2ヶ月でできる限りの事にはなりますが、子どもたちは話し合いを重ね、意見を交換し合い、様々な道を創ってきました。

発表会当日、ロビーにストーリーが出来上がるまでの資料を展示させて頂きますので、どうぞご覧ください。

 

また小学生は、幼児の子と一緒に考えるうえで、どちらの方がよりわかりやすいか、どの言葉だと幼児の子にも伝わるか、どの方法だと幼児の子も取り組みやすいかなど、いつも幼児の子たちの事を頭の片隅においています。

 

幼児の子たちにとってお話づくりは、少し難しいと感じるときもあると思います。

しかし、一緒に創っていく間に、小学生の子たちの思いを感じ、一所懸命説明してくれる小学生の言葉を理解しようと努力するようになります。また、時にはべったりと甘えてみたり、小学生の腕の中で眠ってしまう子もいました。

年上の子たちとの関係ができていくことで、道具隊役者隊音楽隊にわかれても、幼児の子たちは安心して隊で活動することができます。

また、お話づくりに参加していると、断片的だとは思いますが、ストーリーは入っていっています。そして今月からの劇づくりで、記憶している内容が少しずつ繋がっていったり、小学生の子が説明していた内容が理解できたりしてくるのです。

またできあがった台本に突然入り込むのではなく、スタートのお話づくりから一緒に取り組むことで、2月からの劇づくりに入るときにはしっかりとメンバーの一員として入ることができるのです。

 

基礎表現講座でも異年齢のグループで取り組む活動はしますが、お話づくりや劇づくりでは、より深く、いろんな立場で物事を考えたり、問題に対していろんな角度から見たり考えたりする力をつけることができます。

 

はじめて劇に参加する子どもたちは、今回の発表会ではなかなかそこまで感じる余裕がないかもしれません。しかし、2年・3年と続けていくと、確実にその力を実感できるようになります。

また劇づくりでは、お互いを認め合える安心した環境の中で、どんどん自分のやりたいことが見つかってくるのです。

 

はじめてわぉ!の舞台を経験されるお子さまのお母さまお父さまは、発表会でお子さまの成長も見ていただきながら、長くわぉ!を経験してきた子たちの動きも見ていただくと、数年後のお子さまの姿が見えてくると思います。 

話は変わりますが・・・

実は今年はお話の題名がまだ決まっていません。

毎年グループで話し合って、いくつか意見を出し合い投票して題名を決めるのですが、今年は小学生に、ストーリーを読んだ上で、伝えたいテーマも考え、ひとりひとつ題名を紙に書いてくるよう宿題を出しました。

私は宿題が好きではないので、あまり宿題は出さないのですが、今年はひとりひとりじっくり時間をかけて、ストーリーと向き合ってほしいと思い、あえて一週間の宿題にしました。

「むずかしすぎる・・・」と言っている子も多かったです。

わからない子、書けない子は白紙のまま持ってくるよう伝えてあります。

全員が書いてこなくてもよいと思っています。

目的はそれぞれがストーリーと向き合うこと。伝えたいテーマと向き合うことです。

書けなくても考えることができたことでOKです。

当日持ってきた子の意見を聞いて、思いついた子や、頭の中でまとまった子はその場で書けばいいし、同じような意見を他の子が持ってきたなら、そこに一票をいれればいいと思っています。

投票は幼児の子も参加します。ひとり何票持つのかは、子どもたちが決めると思います。

幼児の子たちには小学生が一人ずつ付き添って説明しながら、票を入れていきます。

お休みの子もいると思うので、結果は次週になると思いますが、皆様楽しみにお待ちくださいね!

 

最後に・・・

劇づくりがはじまると長時間なので疲れてしまうお子さまもいらっしゃるかと思います。

 

また劇づくりのペースをつかむのに時間がかかるお子さまもいらっしゃると思いますが、ご心配な事はいつでも何なりとご相談ください。