今年から夏休みの集中劇づくり講座 『夏ゲキ!』がはじまりました。
子どもたちに学んでほしいのは 感じる!という感覚。
自分を感じる、相手を感じることです。
異年齢でおこなう劇づくりは、子どもたちを大きく成長させます。
わぉ!の劇は「魅せる劇」ではなく「創る劇」。
いつものわぉ!の劇は、台本をいちから子どもたちが創り、音楽隊・役者隊・道具隊に分かれ活動します。
しかし、今回は「身体で創る」ということに集中してほしいと思い、絵本「かいじゅうたちのいるところ」を使い、劇づくりを行いました。
3つの場面に分かれ、劇づくりを進めていくのですが、今回はストーリーを聴いた後に自分で演じたい場面にいきます。
3歳~高校生も戻ってきて、幅広い年齢層の子どもたちがいますが、好きなところへいくため、年齢の偏りや、人数の偏りもあります。
しかし、仕上がりを重視するのではなく、子どもたちがさまざまな状況を経験することを重視したいので、このままいきます。
そしてさらに今回の役者は幼児の子どもたちのみ。
小学生は道具など、その場面の情景を身体で表現します。「森かぁ。」「森ってなにがあるんやろう?」 考え、意見を出し合います。
異年齢で創ることには慣れている子どもたち。今回も小学生はひとりひとりの幼児に寄り添い、話を聞こうと思います。
なかなかスムーズにいかないこともあります。答えてもらえないこともあります。しかし、無理やり進めようとしない子どもたち。根気強く、そしてあの手この手を考え、幼児の子どもたちの気持ちを聞き出そうとします。すると、幼児の子たちも徐々に小学生を感じられるようになってきて、少しずつ心を開き、話しはじめます。その瞬間、小学生の表情も和らぎ、そのうち目の前の小さい子たちが愛おしく感じられるようになってくるのです。そんなやり取りをひとつひとつ積み重ね、一日一日子どもたちの距離は縮まっていきます。
そして3日目になると、まるで兄弟か親子のように、幼児の子たちは小学生にもたれかかったり、手をつないでいたり、膝にのっていたり。
小学生の子たちも、常に視界の片隅に幼児の子たちが居るようになります。「○○ちゃんトイレ?」「つかれた?もうちょっとだからね!」。
5日間の連続プログラム。明日はいよいよ発表会です
想像以上に子どもたち繋がりが深まりました。子どもたちの新しい引き出しにも、宝物がたくさん詰まったことと思います。
「人を感じることができる」。この力は子どもたちを更に大きく、心豊かな人に成長させてくれることと信じています。